残り火のような熱さもとい!暑さは続く。
いまは「白露」の季節。
秋刀魚と名月を肴に一献! といきたいところなのだが。
世の中そんなに甘くない。
夏の終わりに駆け込みで観た、谷中・全生庵の幽霊画は
ぞっとする感覚がむしろ猛暑に心地よく。
その次に観た、三菱一号館美術館のシャルダン※展(プレスビュー)は
古式ゆかしい洋館のひんやりした壁に
静物と人物画のささやき合うようなレイアウト。
セザンヌのような、つよい自己主張をみせない画家の美学は
端正な構図と繊細な筆致で貫かれ、都会的な静寂をうみだす。
残暑のほてりから、解放されたひとときだった。
※ジャン=シメオン・シャルダン(1699-1779)
シャルダン展 ― 静寂の巨匠 会期: 2012年9月8日(土)~2013年1月6日(日) 休館日:月曜休館 / 12月29日(土)~2013年1月1日(火) (祝日の場合は開館、翌火曜休館 / 12月25日は開館) 主催: 三菱一号館美術館、NHKプロモーション、読売新聞社 |
会場は丸の内にある三菱一号館美術館。 風格のある建物も作品のイメージづくりに一役。 ヨーロッパの雰囲気のなかでゆっくり鑑賞できる。 |
モーブ色のバックが作品を引き立てる。
作品の多くは日本人好みの程良いサイズ。シンプルだが洗練された構図、効果的な発色。 静物のなかにリズムを生みだすのは、精緻な筆づかいだ。 |
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