2011年11月1日火曜日

当世古書事情②古本まつり2011

神田神保町は、自称“住人”が故郷の次に長く居る町。
毎年秋には、10月末~11月上旬に
「神田古本まつり」と「神保町ブックフェスティバル」が開催される。
ほぼ同じエリアで開催される2つの「本」まつりだが、微妙にコンセプトが
異なる。

今年52回目の「神田古本まつり」は、神田神保町界隈の
古書店が靖国通り沿いを中心に設置した特設テントで出張販売する
古本大放出バーゲン。
各店の個性的な「お宝」ものがずらりと軒を連ねる。古書というより
古文書にちかい代物もあり、見て回る人々も年を重ねた御仁が多い。

一方、今年開催21回目となる「神保町フェスティバル」は、書店というより
出版社が自社製品を直接バーゲンするワゴンセール。
バーゲンブックというわけではないが「ワケあり」ものがあったりして、
新品を安く買いたい人向け。会場も靖国通りより1本南に入った
すずらん通りが中心だ。日程も「古本まつり」より短い2日間で、
こちらは近隣のレストラン等も参加するため、
カレー、中華、ビールなどのメニューも豊富。

不況や震災のあおりを受けて、今年も「街の本屋さん」は激減したし、
出版不況はますます深刻な事態。
ひところは、身動きがとれないほどぎゅうづめだった靖国通り沿いの
歩道は、出店テントが減ったのか、北風に吹きさらされ。

それでも、昭和の希少本をゲットした。
『音楽の現場』芥川也寸志 /音楽之友社 1962年刊
トスカニーニ、クナッパーツブッシュ(出版当時まだ存命中だった!)など
巨匠の雄姿が満載! 夜長の秋にぴったりだ。

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